既存の勉強方法とICT(情報通信技術)を融合させたサービスで先生と生徒の学習効率化をサポートする株式会社Libry(リブリー)。2019年10月に移転したばかりの新オフィスを訪ね、オフィス移転の経緯やサービスの未来に込めた想いなどを伺いました。
既存の勉強方法とICT(情報通信技術)を融合させたサービスで先生と生徒の学習効率化をサポートする株式会社Libry(リブリー)。2019年10月に移転したばかりの新オフィスを訪ね、オフィス移転の経緯やサービスの未来に込めた想いなどを伺いました。
コンセプトは “Launch Pad(発射台)”。次なる成長フェーズに向けた準備基地
ーーオフィス移転の経緯やこの立地に決めたポイントを教えていただけますか?
約1年半入居した神田のオフィスから秋葉原へオフィス移転しました。事業の拡大に伴い、社員が8名から19名に増え、オフィスが手狭になったことがきっかけです。立地選びのポイントは3つ。スタッフが通勤しやすいこと、出版社に近いこと、東京駅に出やすいことです。
私たちは、出版社と提携して全国の学校へサービスを展開しています。そのため、出版社が多く集まる神保町や四ツ谷にアクセスしやすく、全国出張の起点となる東京駅に出やすいことが重要でした。
また、社員の多くは、東京以外に千葉、埼玉、神奈川にも住んでいるので「みんなにとって、通勤しやすい駅はどこだろう」と路線図を広げて確認しました(笑)。駅にもなるべく近くという条件で見つけたのがこの秋葉原のオフィスです。
約1年半入居した神田のオフィスから秋葉原へオフィス移転しました。事業の拡大に伴い、社員が8名から19名に増え、オフィスが手狭になったことがきっかけです。立地選びのポイントは3つ。スタッフが通勤しやすいこと、出版社に近いこと、東京駅に出やすいことです。
私たちは、出版社と提携して全国の学校へサービスを展開しています。そのため、出版社が多く集まる神保町や四ツ谷にアクセスしやすく、全国出張の起点となる東京駅に出やすいことが重要でした。
また、社員の多くは、東京以外に千葉、埼玉、神奈川にも住んでいるので「みんなにとって、通勤しやすい駅はどこだろう」と路線図を広げて確認しました(笑)。駅にもなるべく近くという条件で見つけたのがこの秋葉原のオフィスです。
ーーとても社員想いですね。では、新オフィスに込めたコンセプトを教えていただけますか?
コンセプトは「Launch Pad(ローンチ パッド)」、日本語で『ロケットの発射台』という意味です。このオフィスで過ごす時間は、次に飛び立つ前の通過点であり、組織としても個人としても力を蓄える準備期間と捉えています。
さらに人が増えたとしても30名くらいまでであれば、デスクの配置を変えたり、スペースを工夫したりして対応することができます。それ以上の人数になる時が、事業を大きく拡大(=発射)するタイミングだと思っています。
コンセプトは「Launch Pad(ローンチ パッド)」、日本語で『ロケットの発射台』という意味です。このオフィスで過ごす時間は、次に飛び立つ前の通過点であり、組織としても個人としても力を蓄える準備期間と捉えています。
さらに人が増えたとしても30名くらいまでであれば、デスクの配置を変えたり、スペースを工夫したりして対応することができます。それ以上の人数になる時が、事業を大きく拡大(=発射)するタイミングだと思っています。
活発なコミュニケーションを促したい!仕切りのないオープンなレイアウト
ーーオフィスづくりで何か工夫したことはありますか?
「ワンフロア」「一体感」というのを特に意識しました。
これから「大きく飛び立つ」ためには、メンバーが増えてもこれまで通り一体感のある組織であることが必要不可欠。そのため、物件探しの際はワンフロアにこだわり、内装も床一面をコーポレートカラーのグリーン一色にして、みんなが一つの空間で業務に取り組めるようにしました。
また、以前のオフィスでは、社員が増え会議室を営業メンバーの執務スペースにしたところ、部署間に少し心の壁を感じてしまったことがありました。その反省も生かし、今回のオフィスでは部署ごとに座席を分けるのをやめ、色んな部署の人が混じり合って仕事をできる環境を作りました。
こうした工夫の結果、社内のコミュニケーションがよりなめらかになったように感じます。むしろ、にぎやかな営業メンバーがコミュニケーションの起点となり、社内に活気が出ました。
「ワンフロア」「一体感」というのを特に意識しました。
これから「大きく飛び立つ」ためには、メンバーが増えてもこれまで通り一体感のある組織であることが必要不可欠。そのため、物件探しの際はワンフロアにこだわり、内装も床一面をコーポレートカラーのグリーン一色にして、みんなが一つの空間で業務に取り組めるようにしました。
また、以前のオフィスでは、社員が増え会議室を営業メンバーの執務スペースにしたところ、部署間に少し心の壁を感じてしまったことがありました。その反省も生かし、今回のオフィスでは部署ごとに座席を分けるのをやめ、色んな部署の人が混じり合って仕事をできる環境を作りました。
こうした工夫の結果、社内のコミュニケーションがよりなめらかになったように感じます。むしろ、にぎやかな営業メンバーがコミュニケーションの起点となり、社内に活気が出ました。
ーー社員や来訪者からはどのような反応がありますか?
オフィスのサイズが大きくなったことでパーソナルスペースも広くなり、社員同士で「仕事がしやすくなったね」と話しています。また窓からは光がたっぷり差し込むので、お客様からは「明るいオフィスですね」と言われます。
オフィス移転プロジェクトを担当したものとしては、リラックススペースでディスカッションが弾んでいる光景を見ると、「ねらいどおり!」と嬉しくなります(笑)。今後は、うまくスペースを工夫して、エンジニア向けの勉強会なども開催したいです。
オフィスのサイズが大きくなったことでパーソナルスペースも広くなり、社員同士で「仕事がしやすくなったね」と話しています。また窓からは光がたっぷり差し込むので、お客様からは「明るいオフィスですね」と言われます。
オフィス移転プロジェクトを担当したものとしては、リラックススペースでディスカッションが弾んでいる光景を見ると、「ねらいどおり!」と嬉しくなります(笑)。今後は、うまくスペースを工夫して、エンジニア向けの勉強会なども開催したいです。
新たな学習スタイルの実現へ。社名「Libry」に込めた想い
ーーオフィスの中央にある大きな本棚が印象的です。会社ロゴにも本がデザインされていたりと。社名「Libry」との関係が気になります。
気づいてくださってありがとうございます(笑)。2019年3月に、ブランドコンセプトをリニューアルしました。それに伴い、社名・サービス名・会社ロゴを今のものに一新しました。「Libry(リブリー)」は、『Library(ライブラリー)』から派生してできた名称です。
そこには、「図書館のように知識がたくさん詰まったものをぎゅと凝縮するとLibryになる。知識そのものである教科書や問題集などの学習コンテンツを持ち運びやすくし、勉強する全ての人がより便利に取り組めるようにしたい」という想いを込めています。
本棚には、会社が購入した社員リクエストの本、提携出版社の教科書や参考書が並んでいます。その中には代表後藤の高校時代のノートも。サービスをより良いものにするうえで、忘れてはならない Libry のアイデンティティです。会社ロゴもオフィスの随所に潜んでいますよ。
気づいてくださってありがとうございます(笑)。2019年3月に、ブランドコンセプトをリニューアルしました。それに伴い、社名・サービス名・会社ロゴを今のものに一新しました。「Libry(リブリー)」は、『Library(ライブラリー)』から派生してできた名称です。
そこには、「図書館のように知識がたくさん詰まったものをぎゅと凝縮するとLibryになる。知識そのものである教科書や問題集などの学習コンテンツを持ち運びやすくし、勉強する全ての人がより便利に取り組めるようにしたい」という想いを込めています。
本棚には、会社が購入した社員リクエストの本、提携出版社の教科書や参考書が並んでいます。その中には代表後藤の高校時代のノートも。サービスをより良いものにするうえで、忘れてはならない Libry のアイデンティティです。会社ロゴもオフィスの随所に潜んでいますよ。
なめらか。スムーズ。軽く。教育現場の長年の課題もクリアに
ーー貴社の事業やサービスについて教えてください。
教科書や参考書など、これまで紙だった学習教材をデジタル化した中学生・高校生向けの学習プラットフォーム「Libry(リブリー)」を開発しています。単にデジタル化するだけではなく、問題を解くために‘勉強する’というところに注力してUX(ユーザー体験)を提供しています。既存の勉強方法自体は変えずに、より便利に効率化させることを大事にしています。
サービスをつくるうえでコンセプトにしているのは「なめらか」。ページめくりのサクサク感に驚かれるのですが、これはその「なめらか」をしっかり体現できていると思っています。また、多量の教科書と参考書をカバンに入れて通学していた生徒たちの負担が軽くなってきていることも、大きな進歩と言えますね。
教科書や参考書など、これまで紙だった学習教材をデジタル化した中学生・高校生向けの学習プラットフォーム「Libry(リブリー)」を開発しています。単にデジタル化するだけではなく、問題を解くために‘勉強する’というところに注力してUX(ユーザー体験)を提供しています。既存の勉強方法自体は変えずに、より便利に効率化させることを大事にしています。
サービスをつくるうえでコンセプトにしているのは「なめらか」。ページめくりのサクサク感に驚かれるのですが、これはその「なめらか」をしっかり体現できていると思っています。また、多量の教科書と参考書をカバンに入れて通学していた生徒たちの負担が軽くなってきていることも、大きな進歩と言えますね。
デジタルとアナログのバランスで学習しやすさを追求。つくり手のエゴは捨てる
ーーデジタル教材には多くの競合が参入しているのではないでしょうか。学習ツールとしての貴社の強みをどう捉えていますか?
Libry の独自性は、タブレット端末やスマートフォン上でページを閲覧しながら、既存の勉強方法である “ノートとペンを使って問題を解いていく” ところにあります。「この上(端末上)で書けるようにしないの?」とよく言われるのですが、指やタッチペンで、スムーズに書けると思いますか? 最終的に試験は紙とペンで実施されますし、紙とペンの方が勉強しやすいと思います。端末上で書けるからと、なんでもかんでも AI やデジタルに寄せようとするのはつくり手側のエゴなのかなと。Libry は、紙のノートとペンの持ち味も十分に活かしたいと思っています。
Libry の独自性は、タブレット端末やスマートフォン上でページを閲覧しながら、既存の勉強方法である “ノートとペンを使って問題を解いていく” ところにあります。「この上(端末上)で書けるようにしないの?」とよく言われるのですが、指やタッチペンで、スムーズに書けると思いますか? 最終的に試験は紙とペンで実施されますし、紙とペンの方が勉強しやすいと思います。端末上で書けるからと、なんでもかんでも AI やデジタルに寄せようとするのはつくり手側のエゴなのかなと。Libry は、紙のノートとペンの持ち味も十分に活かしたいと思っています。
また、Libry は「誰が・いつ・どの問題を解いたか」などのデータを学習履歴として溜めることができます。問題を解く際に使ったノートの写真を学習履歴と紐付けて保存できるので、収集したデータで生徒たちの弱点や原因を知ることができ、教える側の状況把握にも役立っています。
日々の学習ツールとして、生徒たちが使いやすいように『デジタルとアナログのバランスをとろう』という Libry の方針が、結果、先生たちからも「リブリーさん、良くわかっているね」と評価していただくポイントなのかもしれません。
日々の学習ツールとして、生徒たちが使いやすいように『デジタルとアナログのバランスをとろう』という Libry の方針が、結果、先生たちからも「リブリーさん、良くわかっているね」と評価していただくポイントなのかもしれません。
‘変える’のではなくあくまで“共存共栄”。教育現場でのICT活用をスタンダードに
他のビジネスと大きく違うのは、ビジネスサイクルが早くないことです。Libry も年に1回しか導入のチャンスがありません。現場の先生からの「この教材が Libryで使えたらいいのに」という声も耳にします。現在、Libry は地方自治体にも協力いただきながら、公立、私立含め全国100以上の学校で導入されていますが、導入校を拡大するためにも、提携の出版社を増やしていく必要があります。
ただ、‟教育の温かさ”もちゃんと残していきたいです。これまで多くの現場で「何を変えたくて、何を変えたくないか」を徹底的にヒアリングしてきました。「ここまでは今までの方法でやりたい」「ここからはデジタルで効率化したい」一先生方のご要望にあわせて、生徒がより学びやすい環境を、無理のないペースでつくっていければと思います。
ただ、‟教育の温かさ”もちゃんと残していきたいです。これまで多くの現場で「何を変えたくて、何を変えたくないか」を徹底的にヒアリングしてきました。「ここまでは今までの方法でやりたい」「ここからはデジタルで効率化したい」一先生方のご要望にあわせて、生徒がより学びやすい環境を、無理のないペースでつくっていければと思います。
また、教育現場の社会問題、先生の膨大な業務負荷の削減についても、民間の立場から推し進めていきます。批評家や個人がSNSでバラバラに呟いていてもなかなか届かない‘声’を一定の数にまとめ、各自治体の議員に届ける政策提言キャンペーン( https://the-issues.jp/topics/libry )をおこなっています。生徒たちへの熱い想いに溢れた先生がこれ以上疲弊することないように、腰を据え、できることをひとつひとつ実践していきます。
学習の見える化やデータ分析による指導力の向上、教育現場環境整備、教材の質向上、学習エコシステムのプラットフォーム完備。ICTを活用することで、正に“共存共栄”できる教育市場を、これからも‘ブレず’に、つくっていきます。
学習の見える化やデータ分析による指導力の向上、教育現場環境整備、教材の質向上、学習エコシステムのプラットフォーム完備。ICTを活用することで、正に“共存共栄”できる教育市場を、これからも‘ブレず’に、つくっていきます。
<撮影・文>
Hiroko Okamura
<編集>
ヤマザワノリコ
※記事の内容は公開時のものです
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ヤマザワノリコ
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〒101-0032 東京都千代田区岩本町3-9-13 岩本町寿共同ビル 4F
https://about.libry.jp/