激動の2022年は、もうすぐ終わりを迎えようとしています。現状を踏まえながら、2023年の東京オフィス市場を観てみましょう。
ウクライナ侵攻~世界で様々な情勢変化が
2022年は、ロシアのウクライナ侵攻をはじめ、例年にない急激な国際情勢の変化、エネルギー・食料供給の混乱など世界経済への影響が様々な形で出てきました。東京のオフィス市場では、2022年10月過ぎあたりから、外資系企業、とくに米国企業の急激なオフィス需要の縮小が感じられます。
東京では、2023年には大規模タワーが複数竣工を迎えます。特に注目なのが、わが六本木の隣接エリア「虎ノ門」における、虎ノ門ヒルズステーションタワーと虎ノ門麻布台プロジェクトのタワー棟の竣工です。時期は2023年6~7月。この2棟で総貸床面積10万坪の供給となります。
これらのオフィスは、大規模かつ最新のトレンドが詰まっており、外資系の大規模需要家は入居への検討を進めていました。一時は貸床10万坪を埋めてしまうほどの案件が集められ、竣工前にどこまで成約できるのか注目を集めていました。
米国の人員削減の影響懸念
しかし、2022年秋には、米国企業を中心とする企業群のオフィス戦略が中断し、本国での採用抑制・人員整理が行われるとともに、日本においても新規案件の中断・中止の事態が拡がりました。
2023年 オフィスの展望は明るい
2023年は、外資系企業よりも日本企業を中心とした引き合いとなり、コロナ後の新しいオフィス戦略が本格実施される年になりそうです。コロナ禍の影響で、様々なオフィスの利用方法が発展を遂げました。各社3年間の経験を踏まえて、自分たちに合った新しいオフィス戦略の実行をし行く年になるでしょう。社員の満足度の高いオフィスを、優良な立地で創造性の高いオフィスを構築してゆくトレンドは継続していく事でしょう。
ついに再開した「オフィス情報最前線」。東京オフィス市場の最新情報をお伝えして参ります。